ビューティー資格ナビ> 食育・料理ガイド> 毎日の食生活が食育!子どもの健康に重要な食事
みなさんは家族でおいしく、そして楽しい食事をしていますか?食事は基本的生活習慣のひとつです。そして食事は子どもにとって健康的な心身の成長に大きくかかわります。
ところが、最近の子どもの食生活に心配な状況が出てきています。共働き家庭が増え、子どもたちは遊びだけでなく塾や習い事に大忙し。ライフスタイルは時代とともに変化し、それにともない家庭の食卓も大きく変わってきています。子どもひとりでの食事や朝食を食べない子どもが増え、手料理ではなく加工食品やファーストフードを多用する家庭も多くなっています。
共働き家庭も多い中、そういったものを上手く取り入れて工夫することももちろん良いでしょう。ですが、このような食事が日常化されてしまうと子どもの心身の成長に影響を与えてしまうこともあるのです。では、どのような影響があるのでしょうか。そして対策はあるのでしょうか。
「食欲がない」「食べる時間がない」などの理由で朝食を食べない子どもが増えていますが、朝食をとらないと脳の栄養が足りない状態になってしまいます。体温が低くなり昼間でも眠気を感じ、集中力や記憶力の低下につながります。
文部科学省の調査で、朝食を食べていない子どもより食べている子どもの方が、学力や体力面でも点数が高い傾向があることがわかっています。朝食の欠食率の上昇は体調不良の子どもの増加につながるというデータもあります。
朝食は、育ち盛りの子どもにとって非常に重要です。眠っている間も身体、とくに脳は多くのエネルギーを消費しているため、朝食をとることでエネルギーを満たすことができます。また、朝起きて食欲がない理由のひとつに睡眠不足もあげられます。1日のスタートを気持ちよくきるために、睡眠を十分にとって朝食をしっかり食べる習慣を身につけさせましょう。
家族みんなでにぎやかに会話をしながら食べる食卓が、年々減ってきているといわれています。子どもが1人で、または子どもたちだけで食事をとることを「孤食」といいます。
1人で食事をすると、好きなものだけを食べてしまい、栄養面が偏ってしまいます。孤食が多い子どもは、体調不良になりやすい傾向があります。さらに、食卓で会話をしないことで、人と関わることが苦手になったり疲れを感じる子どももいるのです。
このような子どもへの影響を考えると、家族で食卓を囲むことの重要性がわかります。家族と食べることで食べ物への興味も生まれ、苦手な食べ物を克服できる可能性も大いにあります。そしてコミュニケーションがある食事の時間は、子どもの心を安定させ豊かな感受性を育てることにもつながります。
文部科学省の調査によると、肥満傾向の子どもがここ30年間で2~3倍に増えています。その原因のひとつに、食事内容の欧米化やインスタント食品、ファーストフードなどを食べることが以前より増えていることがあります。これらの食品は高カロリーなものが多く、とりすぎは肥満につながります。
さらに、肥満傾向のある子どもに生活習慣病となる、糖尿病や高血圧、動脈硬化などの症状が増えていることをご存じですか?多くの肥満児は肥満成人になるという現状もあります。
子どもは自分でバランスの良く食べることができません。食事の栄養バランスを考えて、大人が食事を用意する必要があります。ひとつのものに偏らず、ごはん、パンなどの「主食」、魚や肉、卵などの「主菜」、野菜や海藻、きのこなどの「副菜」を食べるのが理想です。
また、このような食事を3食決まった時間にとることで、間食が減り肥満予防につながります。おやつはスナック菓子などではなく果物にして、飲み物は甘いものではなくお茶に変えることもおススメ。夕食は遅い時間にとると肥満につながるのでなるべく早い時間にとりましょう。
子どもの心身の成長にとって食事はとても大切です。ですが、嫌いな食べ物を無理に食べさせたり食べ物を残すことを怒ったりすると、食事が楽しくないものになりかねません。
栄養バランスのよい食事はもちろん大事ですが、「食べることの楽しさ」を伝えることもとても大切です。まずは、大人である私たちが食事を楽しむ気持ちの余裕を持ちたいものです。暖かい雰囲気で食卓を囲むことを習慣化できれば、美味しく食べられることへの感謝も自然と生まれてくるはずです。
子どもの心と体をすくすくと育てていくために、基本的な食生活はもちろん、暖かい家庭の雰囲気も大切にしたいものですね。